【Meet the Farmer】F.F.Hiraide (栃木県) - 平出 賢司さん訪問記

"お花って少し高価なものというか、少し手の届かないものというイメージを持たれているのかなと思います。そうじゃなくて、もっともっと身近なものに感じてもらいたいな、(造語的に、)日用品にはならないけど、日常品にしたいな、って思っています。そういうものを受け取って、こんなに綺麗なんだ、素晴らしいんだ、という気持ちを他の人にも共感してもらいたい。自分も花をつくっていて、お客さんに共感してもらいたいし、その共感をまた別のお客さんにお届けものとして届ける、そういうふうにして広がっていってほしいな、と思います。"

 栃木県宇都宮市にある、ユリの専門農園F. F. HIRAIDE (エフ・エフ・ヒライデ)。約70品種のユリを、年間を通して約100万本栽培・出荷している、国内有数のユリ農園です。今回訪問させていただいたのは、肌寒さを感じ始める10月。立派なハウスの中には見渡す限りのユリが、等間隔で綺麗に植えられていました。その光景はまさに圧巻。そしてふっくらと育った蕾を付けたユリたちは、熟練のスタッフさんたちにより手早く収穫されていきます。

エフ・エフ・ヒライデさんのユリ農園
 F.F.Hiraideからは日々大量のユリが出荷されていますが、一本一本丁寧に育てられているため、その品質は確かなもの。発色が美しく先端の蕾まで咲ききると、業界内でも定評があります。高品質なユリを安定的に生産し続けるために最も大切にしているポイントを、代表の平出 賢司(ひらいで けんじ)さんが教えてくださいました。

"ユリは球根から育つ植物なのですが、私たちはその球根に仕事をしてもらっている感覚でいるんですよね。人の手で無理やりコントロールしてつくりこなすことではなくて、その球根に、うちの畑で良い仕事をしてもらう。そのために、テクノロジーで細かい環境調節をするだとか、土の環境を整えるだとか。植物の力を引き出してあげる環境をつくることに、一番こだわっています。"

「球根に良い仕事をしてもらう。」ユリをまるで会社の一員として捉える平出さんの、ユリへの愛情がひしひしと伝わってきます。そんな平出さんのハウスをよくよく見渡すと、確かに様々な最新機器が備わっていました。他にも、収穫されたユリを新鮮なうちに素早く、そして楽に運び出すための設備や、ハウスの収穫作業が行われている箇所に張られた日除けのシェードなど、ユリにとってはもちろんのこと、農園で働く方々への快適な環境づりへの取り組みも随所に見られました。

 また、 F. F. HIRAIDEは環境負荷低減にも取り組んでいる農園でもあり、花き産業総合認証環境負荷低減プログラムMPS-ABCへ参加し、最高指標のA+を取得しています。農薬使用の低減や、土中の微生物を活性化させる栽培、太陽光発電設備の導入などを実施しているそう。様々な面において並々ならぬこだわりが感じられますが、すべては平出さんの想いにつながります。

"今、SDGsって盛んに言われていますが、それは何か新しいことをしよう、ということじゃなくて、当たり前にこの先10年20年も先人間が生活できるようにどうしようか、っていう考え方じゃないですか。この考え方ってすごく重要で。自分は20年後30年後、その先までずっとユリつくってご飯食べて行きたいなって思っているんですよね。そのためには、ユリの作り方はこのままでいいのかとか、人の働き方もどうしたら改善できるのかとか、世の中の変化に対応していかないといけないのです。その一端が、人の省力化のツールの導入したり、環境に意思を向けている制度に参加して、環境負荷を減らしたり、ということに繋がっているんだと思います。決してそれが目的ではなく、自分が最終的にこうありたい、というためのツールとして考えています。"
平出さんの花作りに対するアプローチは、現代の世の中で暮らす上で、本質的な考え方なのかもしれません。最後に、現状に決して安心感を抱かず、ユリ農家という仕事を未来へと繋げるため日々アップデートを続ける平出さんの原動力についてお話いただきました。

"ユリの生産者になって21年目になるんですが、21年経っても、ユリの花を咲かせる度に「綺麗だな」って思うんです。これだけ長い間やってても、綺麗だなってずっと思えるものって他になくて。だから楽しいですし、続けられています。 それに、長年その商品に触れている人間が「いいものだ」って思えるものって、消費者にとってもいいものだっていう確信があるんです。だから、いろんな人に届けたい。という気持ちが根底にあるモチベーションになっているかなと思います。"

平出さん率いるF.F.Hiraideのユリは、とても華やかで、長持ち。
きっといつだって喜ばれる最高のギフトです。

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